ぬくもりに触れたくて。
目に入った携帯。
一番しちゃ駄目なこと
私はしようとしてる。
信じてるから触れちゃいけないのに
相手から言ってくれるのを待つべきはずなのに。
手に取って中を開く。
待ち受けは私とのプリクラ。
アドレス帳の中
私
家族
会社
友人etc...
怪しい名前は見当たらない。
メールボックスを何気なく開く。
「うそ…………」
そこにあるのは大量な受信履歴。
名前は知らない女性。
古い物はもう3ヶ月も前になる。
陸登はそのメールに保護を掛けてた。
着信も掛けて来たはずのを消してた。
「…………。」
唖然とした
まさか陸登が浮気なんて
信じられなくて
涙も出ない
信頼が無くなった訳じゃない
嫌いになれる訳がない
ただショックだった
怒る気力も私にはなかった
「まろん、風呂入りなよ」
上がって、髪を乾かす。
「ん、入ってくるね」
何事もなかったように振る舞う
熱いシャワーが涙を流してくれる
陸登、私以外にも居たなんて
…………信じてたのに。