ぬくもりに触れたくて。
それから陸登は女性との関係を切った

「まろん、きちんと切ったよ。」

そう言って携帯を見せてくれる。

「うん、わかった。」

安心した。

その後、女性は会社をやめてしまったと陸登に聞いた。

「ごめんな…もう絶対しないから…。」

「うん、信じてるよ陸登。」

今度こそ彼のぬくもりが幸せだと感じた。

「正直、別れられるのかと思った…。」

「多分、普通なら別れるよ。でも私はそんなことで別れるような気持ちにはなれなかったの。」


確かに気持ちは少しだけ離れかけてしまった

けど、別れようとは思えなかった。


私には陸登しか居ない

彼が私の全てだから

失うなんて考えられなかった。

「まろんを…沢山傷つけた。
でも…俺、これでやっと分かったよ。」

「え?」

ソファーに重みが増す。

キシっと音が響く。

抱き寄せられて頬をすりよせる。
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