ぬくもりに触れたくて。
夕方、夕焼けが沈みかけた時

「まろん、このドレス着て?」

渡されたのは淡いブルーのシルクドレス。
胸にはバラのブローチ。

「ドレス?」

「ここ、正装してレストランに入るのがルールなんだ。」


そう言われて、着替える。

「出来たけど…どうかな?」

「凄く可愛いよ。
よく似合ってる。」

嬉しそうに頭を撫でてくれる。

差し出された腕を絡めてレストランに行く。

「予約してた杉ですが…」
フロントの方に確認して席に通される。

「わぁ…///」

またそこは、街とは反対側の綺麗な海が見える席。

「綺麗だろ?
まろん、こう言う風景好きかなって思ってさ。」

「凄く好き。
本当に綺麗。」

水面を月の光が柔らかく照らす。

その光を受けて波も穏やかな揺れを作る。

「まろん、シャンパン来たよ。」

シャンパンをグラスに注がれる。

「じゃあ…」
グラスを持ち上げようとしたら

「ちょっと待って?
はい、コレ。」

目の前にあるのは
小さな箱。

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