ぬくもりに触れたくて。


「開けてみて?」

言われるままに小さな箱を開く

出てきたのは

"エンゲージリング"

「陸登…これ…。」

「結婚しよう。
まろん、必ず幸せにする。
俺の隣には君が居てこそ幸せだと感じられるんだ。」

涙が止まらない。

「りっくん…っ…わたし…凄く幸せです//
ずーっと一緒に居たい…有難う…本当に有難う。」

指輪は薬指へ。

私と陸登の愛の証。

「式の段取り、決めないとな。今年中には上げたい。」

「そうだね。早く陸登のタキシード姿見たいなぁ///」

「俺はまろんのウエディング姿が早く見たいよ。」

クスクス笑いながらそんな話をする

「あ、やっとフレンチに連れて来てあげれた。」

「え…?」

突然そう言う彼にちょっとびっくり。

「ほら、出会った時の最初はラーメンだったろ?実は結構気にしてたんだよ。」

「そんな、私陸登のおかげで常連客になれたし、凄く美味しいお店だから、行けて良かったと思ってるよ。」

「そう?なら良かった…。」

よっぽど気にしてたんだなって表情で分かる。

陸登、あなたの飾らない真っ直ぐな性格が好き。
素直で気取らない
あなたらしくて。

「今は2人とも常連客だから、おじさんも行くと嬉しそうよ?」

「だよな。必ず何かサービスしてくれるし(笑)」

週に1度は必ず訪れるラーメン屋さん。

あの場所は

私とあなたの一番の思い出の場所だから。

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