ぬくもりに触れたくて。
まろん、これからはずっと一緒に居られるんだね?また。」

その言葉に胸が痛む。

「陸登、私ね、あなたをこうやって守る為に此処に居られて、神様が天国には上げてくれなかったの。」

「…それって…」

「あなたを守る使命を果たした私は、もう天国に行かなきゃならないの。」

「まろんは俺を守ってくれてたんだね。だから、こうやってまた君に逢えたんだ。」

涙を拭う。

綺麗な私が大好きなあなたの笑顔がそこにあった。

「そうだよ、ねぇ陸登?
私は死んでしまったけど、あなたには私の分まで生きて欲しいの。」

だって、そうでしょ?

あなたの幸せを何よりも願っているんだもん。

「まろんが居ない毎日に、幸せなんてないよ…。」

私の思いを察するように言葉を紡ぐ。

「確かに、私はもう陸登の傍に居られない。
でも、あなたの記憶にはちゃんと私が居て、あなたの中で生きてるんだよ?例え、体が無くなっても。」

「まろん…。」

「私と約束をして陸登。
この先、なにがあっても、おじいちゃんになるまで生きてくれること。
そして忘れないで。
私はずっと一緒にこれからも居ること。」

「_コクッ」

強く抱き締められる。

「まろん、俺はこれから先もずっと君だけを愛するよ。まろんとの約束は守る。何があっても俺の隣に居るのは君だけだから。」

「有難う。
陸登、私はいつでもあなたの傍に居るからね。」

もうあなたは大丈夫。

1人じゃない

私が居る。

だから怖がらないで。
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