極道恋愛法
優しい顔つきにだまされそうになる。



この人は極道だってば…



この二人のおかげで私には誰一人寄ってこない。



遠くのほうで女子たちが私についての文句を言っているのが聞こえる。



気にはしないようにしてるけど…


やっぱりいい気持ちではないですよね…




「おい!!川崎!!」



「は、はい!!」



強めの声で言う美形男子。



っつーか、Yシャツから刺青透けてるし!!!




「こい。」



「はへ??」



美形男子は私の腕を引っ張って、教室から連れ出した。





「ちょっと!!どこいくんですか!?」



廊下のど真ん中を通る。



生徒はまだしも、先生までもが美形男子をよけている。




「…」




私の問いかけに答えることなく、無言のままもくもくと歩く美形男子。





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