極道恋愛法
こんな中『この人痴漢です!!』と大声を出す気にもなれず、私の頭の中は混乱していた。



どうしよう…



痴漢の手は徐々に私の下半身へと移ってきている…




どうしよう、どうしよう…



っとその時、声が聞こえた。




「おい、おっさん、やるならもっとうまくやれよな??」




振り返ると、私と同じ学校の制服を着た男の子がいた。



かなりの美形。




身長はおそらく180越え。




そのとなりに、中年の気持ちの悪い、頭をはげちらかしたおじさんがいた。




「な、なんだね??君は!!」



「はーい、みなさーん、きいてくださーい!!この人痴漢ですよー。」




その男の子は大きな声で車内にいる皆に知らせた。



車内がざわつき始める。





「ち、ちがうんだ!!こ、この…」



「あ??何がちげぇんだよ??おっさんもタチわりぃなぁ??」





< 3 / 44 >

この作品をシェア

pagetop