極道恋愛法
「3年前、母親がガンで死んだんだ。それで親父のとこに…」



「なんか…ごめんなさい…」



「いや、別にいいよ。」



無理して微笑む。


まるで王子様。



でも、この王子は無理をしてる。



私の第六感が働いた。




「無理して笑わなくてもいいですよ??」



「え…??」



王子の顔は不安な気持ちでいっぱいだった。



「顔が笑ってないもん。」



「あ…そう??」



私は深くうなずいた。




それから私たちは、午後の授業をサボって、二人で話した。



極道のことや、美形男子のこと。



それから、王子の恋愛経験や、美形男子の恋愛経験についても。



私の恋愛経験は、聞かれたけど、それは気にしない方向で、といってごまかした。



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