愛しー時に抗うもの達ー
ガサガサと出てきたのは、
新撰組名物の三馬鹿だった。
「おぅ、鈴だったんだな!さっきかなきり声を上げてたの!」
三人の格好を見ると、さっきの幽霊と一緒の格好をしていた。
「もう、驚かせないで下さいよ…∑」
泣きそうだったんですから…!
「団子かぁ俺達にもくれよ!」
なんでか、こんな場所に居た三人と月見団子を食べながら月見を楽しんだ。
「季節外れの肝だめしみたいだったぜ」
ふぅ~っとため息を吐く原田。
「…」
もぐもぐと団子を食べる永倉。
「そう言えばさぁ…
さっきかなきり声上げた鈴の後ろ着いていったの誰だろうな?」
団子を食べながら呟く藤堂。
「「「え…?」」」
「えっ…て…もしかして、」
四人は顔を見合わせて、
「ここにいるのは、四人だけだよな…」
「はい…だって私、一人で来ましたもん…。」
「俺達だって…」
「ひぃ、ふぅ、…みぃ、よぅ……………いつ………いっ……?」
寒気がして鈴がガクガクと後ろを振り返ると……
落武者姿の青白い顔があった。
「「「「ぎゃあああぁぁああぁぁ」」」」
四人の叫びが丘に響き渡った。