recollectionⅡ‐遠い音‐
エピローグ
「うっわ!超懐かしいよ!」
私はそう声を出した。
声は自然と弾み、表情も綻ぶ。
「どう?」
隣にいる、手を繋いだ友人に声を掛けた。
「いや、そう聞かれても」
そう言ったのは、
転校後初めてできた友人。
黒を基調とした冬のセーラー服、
黒い胸元のリボン。
彼女の髪型はショートカットで
顔には銀縁眼鏡を掛けている。
私は伸ばし途中の髪を
ツインテールにしている。
前髪は、以前は長く垂らしていたが
思い切って、ぱっつんになっている。