心の距離
…ＣＤ割ったのってお前の責任だろ？お前が金出せよ。グチグチ言ってて男らしくねぇな…

西野に対し、小さな嫌悪感を抱きながら店の中に入ると、ことみちゃんの姿は無かった。

「よう。今日は遅いな」

暇そうにフラフラしている大島さんに声をかけられ、軽く会釈をしながら答えた。

「仕事がなかなか終わらなくて…打たないんですか？」

「ことみが居ないからな。アイツ居ないと、打っててもつまんねぇんだよ」

大島さんの言葉に、一瞬にして血の気が引いた。

「…居ない？辞めたんですか？」

「いや、リーダーミーティング。ミーティングって言っても、ことみが早番の西野から文句言われるだけ。今頃泣いてるんじゃ無いかな？このままじゃアイツも長く無いだろうな…」

「さっき、上原さんと西野が話してるの聞こえましたよ。酷いですね。西野って男」

「アイツは自分と上原意外、全員気に入らないんだよ。今まで辞めていった奴等の半分が、アイツに追い出されてるしな」

「…どっからそんな情報入るんですか？」

「マネージャーだよ。たまに飲みに行くんだ。今日、マネージャーと飲みに行くけど来るか？」


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