COL'【桃】ひ・み・つ☆桃色恋 †with響紀様†
<side 瞳子>
「美鈴~、帰ろう♪」
「ごっめ~ん、これからデートなのぉ」
申し訳なさそうに顔の前で手は合わせているけど、顔の筋肉は緩々。
でも、憎めないのが美鈴なんだよね?
「わかった、またね~」
彼女は女の私から見ても凄く可愛い。
今日みたいな時は、頬をピンクに染めちゃってさ、彼女の恋路をつい応援したくなっちゃうのよね。
彼氏……か。
縁のない話ね。
好きな人? いないかなぁ。
あたし、桃園 瞳子(ももぞの とうこ)、赤色の大きな淵の眼鏡がトレードマーク。
クラス委員をしているの。
真面目ちゃんっていうのじゃなく、ただジャンケンで負けただけなんだけどね。
女子校デビューしてもう7ヶ月が経つなんて信じられないくらい楽しいをモットーに生活してるの。
そして今帰っていった美鈴は、クラスの中でもお姫様的存在の佐倉 美鈴(さくら みすず)
あたしたちはずっと同じ時を歩いて来たの。
今日みたいな時もあるけどね。
こんな日は図書室で本を借りるに尽きるわね。
今部活をしている人以外を校舎にいないから、廊下を歩くだけでも足音が煩く感じる。
カララ
静かにドアを開けると、いつもいるはずの委員さんの姿がなく、カウンター上に『本日貸出日でありません』とだけ表記されてあった。
んー、残念。
でも、折角きたんだし。
読みかけのファンタジーを読む為に奥の洋書コーナーへと足を運ぶと――
背筋が凍りつくってこんな感じなのかな?
こんなところで本を読む人なんていない。
だって、フカフカの椅子と丸テーブルがこの部屋にはいくつも用意されているんですもの。
なのに、かすかに人の気配。
お化け……じゃないわよね?
ドロボーは、こんな本の裏になんか用はないはず……。
気配を出来るだけ小さくして、そっと本棚の後ろに歩み寄る。
「美鈴~、帰ろう♪」
「ごっめ~ん、これからデートなのぉ」
申し訳なさそうに顔の前で手は合わせているけど、顔の筋肉は緩々。
でも、憎めないのが美鈴なんだよね?
「わかった、またね~」
彼女は女の私から見ても凄く可愛い。
今日みたいな時は、頬をピンクに染めちゃってさ、彼女の恋路をつい応援したくなっちゃうのよね。
彼氏……か。
縁のない話ね。
好きな人? いないかなぁ。
あたし、桃園 瞳子(ももぞの とうこ)、赤色の大きな淵の眼鏡がトレードマーク。
クラス委員をしているの。
真面目ちゃんっていうのじゃなく、ただジャンケンで負けただけなんだけどね。
女子校デビューしてもう7ヶ月が経つなんて信じられないくらい楽しいをモットーに生活してるの。
そして今帰っていった美鈴は、クラスの中でもお姫様的存在の佐倉 美鈴(さくら みすず)
あたしたちはずっと同じ時を歩いて来たの。
今日みたいな時もあるけどね。
こんな日は図書室で本を借りるに尽きるわね。
今部活をしている人以外を校舎にいないから、廊下を歩くだけでも足音が煩く感じる。
カララ
静かにドアを開けると、いつもいるはずの委員さんの姿がなく、カウンター上に『本日貸出日でありません』とだけ表記されてあった。
んー、残念。
でも、折角きたんだし。
読みかけのファンタジーを読む為に奥の洋書コーナーへと足を運ぶと――
背筋が凍りつくってこんな感じなのかな?
こんなところで本を読む人なんていない。
だって、フカフカの椅子と丸テーブルがこの部屋にはいくつも用意されているんですもの。
なのに、かすかに人の気配。
お化け……じゃないわよね?
ドロボーは、こんな本の裏になんか用はないはず……。
気配を出来るだけ小さくして、そっと本棚の後ろに歩み寄る。