COL'【桃】ひ・み・つ☆桃色恋 †with響紀様†
 彼女はそのままサクランボのようなセクシーな唇をあたしに重ねた。

 キ、キス!?

 初体験なのに。

 ショックな気持ちと彼女の優しい香水の香りが頭の中を変にされているのに、この行為が嫌とは思わない。

 悲しい性ね。

 「これで、秘密は守れるわよね」

 守るも何も、大体涙を見たことの何処が秘密なんですか?

 それよりも、今された事のほうがあたしとって最大の秘密だよ。

 花の女子高ライフも今日でピリオドだなんて……。

 否、もしかしたらこれが全ての始まりだったのかもしれない。

 「トウコちゃん、明日から生徒会手伝ってね」

 「む、無理ですよ~」

 「文化祭準備で忙しいのよ。一人でも多くの人に手伝ってもらえると、た・す・か・る・の(ハートマーク)」

 それだけじゃない予感がするのは気のせいかな?

 「それじゃ、お友達も誘って来てね。あと私を呼ぶ時は“椿”でお願いね」

 あ、なら美鈴も一緒に来てもらおうっと。

 彼女がいれば、変な事起きないよね?





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