COL'【桃】ひ・み・つ☆桃色恋 †with響紀様†
渡された紙を見て見れば、仕事内容ではなく、約束書と書いてあった。
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◆生徒会補佐として任務を行う事。
◆全校生徒の手本になる行為を行う事。
◆どんなに忙しくても学業を疎かにしてはならない。
以上
会長:会田 椿 アイダツバキ
副会長:野辺 心愛 ノベココア
署名
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あたしたちは何も疑う事なく自分たちの名前を堂々と書いた紙を渡したの。
二枚目のプリントが一番重要だった事に気が付いた時には既に遅し。
だってピッタリくっついていて気が付かなかったんですもの。
カーボン用紙になっていてそこには、昨日の出来事がフラッシュバックする文が一行だけ書かれてあった。
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◆此処で見たこと、聞いた事の情報は絶対にヒ・ミ・ツ(ハートマーク)
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ま、まさかね……。
あたしはドギマギを必死に隠すために、両手を力一杯グーにして立っていた。
「そんなに力まなくても大丈夫よ、皆親切に教えてくれるわよ」
それを見兼ねた椿さんが、優しく声をかけてくれた。
「今日から暫くの間手伝いをしてくださる瞳子さんと美鈴さん、二人とも一年生よ」
キリッとした会長の顔に変わってアタシたちを紹介してくれた。
目の前で指揮を取る彼女は、皆から信頼を得ているようでテキパキと指示を与えている。
そんな姿はちょっぴりカッコイイなんて不謹慎にも思ってしまった。
直後、自分の考えを否定するように頭を横にブンブン振り、頬っぺたをペチペチ叩いた。