幼なじみセンチメートル
「私ね、イノリが…」

「何だよ」



今は到底口に出来ない言葉。



今伝えたら、イノリはあの頃とは違う意味で捉える。


そしたらきっと、全てが粉々に砕け散ってしまう。




「俺が何だよ」

「…何でもない」

「なんだそれ」




気付かなきゃよかった。



幼なじみ以上の感情なんか抱かなきゃよかった。




そうだったら楽だった?
< 37 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop