幼なじみセンチメートル
「いつか、イノリは誰かを好きになる。…その誰かといるイノリなんて見たくない。私はその誰かを狡いって…憎いって…羨ましがる。そんな風にしか想えない私は醜いよね」




私はきっと

イノリに彼女が出来たら



目の前では祝福して陰では僻む、そんな女になるよ。



早く別れろって、呪いのように

毎日毎日願い続ける。






必死になって焦って

自分の事しか考えない私は


心が汚いんだ。





「………俺から見たら、そんなキヨだから可愛いけどな」


「え?」


「………醜くない。キヨは純粋過ぎるだけだ」


「買い被り過ぎだよ、カゼ」



純粋だったら

悲しくても辛くても


相手の幸せを優先するはず。



私は絶対、そんな事出来ない。



< 48 / 62 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop