幼なじみセンチメートル
「恐いのか?もう出口だぞ」

「イノリ…」




“ス”“キ”



そう、口だけ動かした。





「ん?何だ?幽霊なら大丈夫だ。ありゃあ、金縛りと同じ原理で疲れた奴の目が霞んで見えた幻だ」


「何、その屁理屈」




イノリといると何も恐くない。



だって




「恐いなら目ぇ瞑ってろ」




この人がいなくなる事が

1番、恐いから。





イノリがそばにいると、その恐怖はなくなる。



だから、安心する。










その後、肝試し大会を終えた私達生徒は先生の話を聞いて解散した。





明日から本格的に

夏休みが始まる。






何か少しでもいいから

この恋に進展があったらいいな。
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