幼なじみセンチメートル
「これなら文句はねぇだろ」


「やっぱり涙に弱いね、イノリ」


「涙じゃなくて……いや、何でもない」




……?





「ってか、すぐ泣くな。お前の体の水分量はどうなってんだよ」


「チビなのに体重が重いのは、涙の量が多いからなのかな?」


「ただの肥満だろ」




そうですね。


すみませんね、おデブで。






「祈、美月ちゃん。お昼ご飯出来たわよ〜…って、あらあら♪」




部屋に入ってきた祭ちゃんは、私達を見ると嬉しそうに笑った。






「ノックしてから入れ!」


「そうね。ウフッとかアハッをしてる最中だったら大変だもんね」




ウフッとかアハッって何だろう?





「それよりちょっとその体勢のまま待っててくれる?カメラ持ってくるから」


「カメラ?」


「祈&美月ちゃんのラブメモリー写真集に残しとかなきゃでしょ」




…え。


祭ちゃん、そんなの作ってたの!?






「あっ、でも私、カメラを意識しない自然体が好きだからなぁ」


「何でもいいけど、勝手に変なアルバム作るなよ!」


「変とは失礼ね。2人が結婚した時、プレゼントするからね。披露宴のフォトシアターにも使えるわね」





祭ちゃんはブツブツ呟きながら部屋から出て行った。
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