Hurly-Burly 【完】

ティーチャー2人に睨まれるとは、

「呼ばない、呼ばない、絶対呼ぶか!!

利子つきの助っ人マン呼ぶぐらいなら

岩を投げつけて投げつけて気絶させて

やった方が得策じゃないか!!」

絶対に呼ぶかと叫んだ。

誰が助けてもらうかってんだ。

そんな身が裂けるようなことしたくない。

「ひーちゃん、今回はマグレだよ。

いつだって、それが通じるわけない。

危ないことに関わるな。

下手したら怪我だけじゃ済まなくなるぞ!!」

分かってるよ、ティーチャー村田。

「分かってるよ。

でも、あたしは後悔してない。

あたしが居なきゃ明香里ちゃんは

あんな変な若者に何をされてたか・・・

泣いてる子見てほっとけって言う方が

酷じゃないか!!」

あたしには見捨てることなんて出来なかった。

必死な目で訴えかけられた。

助けてに応えたかった。

「ったく、おめーな。

そういう発想は男がするもんだぞ。

そんで、岩を投げつけて伸ばすなんて

女の子は絶対出来ねぇかんな。」

ティーチャー相沢?

「正直、八つ当たりだ。

ひーちゃん、その近辺は俺らも

丁度巡回してたんだよ。」

そ、そうだったのか!?

村田氏、それを言っておくれよ。

「すぐ行ってやれなくて悪かったな。

怖かったろう?

ひーちゃん、一応女の子だからね。」

怖さなんて引っ込んでた。

気付いたら自転車を漕いで

必死にあのハイエナみたいな

目を忘れようとした。

けど、怖くてジョセフィーヌに

ぴったりくっついて寝た。
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