Hurly-Burly 【完】
計画
あの事件から1週間はずっとその話をネタ
にされて日に日にげっそりしていく。
サユのダディにも泣きつかれた。
もうすごい力だったよ。
ナル君なんてまだ優しいもんだった。
「そういう時は父ちゃんの出番だから、
いつでも呼んでくれていいからな。」
がははっと笑うサユダディ恐るべし。
確かに、あんたが来たらどんな野郎
でも怯むわ。
そんな巨体中々居ないぞ。
サユのダディとはどうしても思えんぞ。
しかも、母さん超美人だし。
サユは母さん似だよ。
そして、時間は戻るが放課後。
頼まれた仕事をコツコツと
あの恐ろしい絵の描かれた教室で
片付ける。
「これ、何?」
ナル君の定位置はあたしの横らしい。
誰にも譲らないと言わんばかりに
ぴったりくっつかれる。
「あ、これね。」
そう、今はプリントを部数用意している。
ホッチキス止めリターンズ。
佐藤君に手伝おうかと言われたが、
大丈夫って断った。
慣れない手つきでよっちゃん等不良メンバーズ
が総出で手伝ってくれる。
「そういや、何だろう?
あんまりプリントじっくり
見ないからな。」
よくよく見る。
活字ばっかり並ぶそれは
どうやら今度の博物館やら
を見学する1泊2日の行事らしい。
2年生は修学旅行があるけど、
1年生は一応親交を深めるために
こういう企画が出来たとかあの悪魔が
言ってたな。