Hurly-Burly 【完】
それから、ホテルに着いた。
全速力で走ったせいか、部屋に入って
すぐにベットにダイブした。
もちろん、サユと2人部屋だ。
隣が何とも言えないけど、
この近辺は班ごとで固まってる。
朝の出発時間が班ごとに違うからだ。
お風呂にトイレ付の何とも贅沢な
お部屋には文句はない。
「日和、19時に集合だって。
まだ時間ありそうだね。
ちょっと、くつろごうか。」
サユとまったりしてる時間が
心底幸せに感じる。
それなのに、ベランダのついた
この豪華ホテルを初めて文句の
付けどころだと思った。
「ヒヨリンー」
ナル君はいいんだよ。
可愛いし和むから癒し系のマスコット
としてこの部屋の可愛いマスコット
として存在してくれて構わない。
「何故、そこから入る。」
窓を開けておかなきゃ良かった。
これは、不法侵入と世間は言うんだ。
「っつうか、佐藤は?」
サユは白い目でベランダを張って
きたみんなを見てため息を吐く。
「ちょっ、女子の部屋に入ること
禁ずるってしおりに書いてあったでしょうが!!」
ナル君だけ部屋に招き入れて後は、
しっしっと手を払う。
「何だよっ、ナルだって男だぞ。
ナルが良くて俺が駄目な理由が
分からねぇー!!
差別、反対だぞ。」
ダイナマイトユウヤ、煩いよ。
耳元で騒ぐな。
鼓膜が破れる。
あたし、しばらく耳が使い物に
ならない気がしてきたよ。