Hurly-Burly 【完】

家の家族は本当に突拍子もないことが好きである。

「そ、そう。」

サユもビックリというか呆れるほどにだ。

「そういえば、兄ちゃんも一緒だったな。」

あまり親子、兄弟と思われたくない。

父さんの遺伝子をバリバリ受け継いだ脳みそ

の腐った兄貴が居る。

一緒にワニと格闘してる写真送られたあたしは

何と返せば良いものか。

「透真さん?」

サユは家の兄ちゃんのこともカッコイイとか言う。

確かに、母さんそっくりの美貌を受け継いだよ。

「朔ちゃんはそんな馬鹿しません。」

立花透真(とうま)今年で21歳のバリバリ放浪人と、

立花朔夜(さくや)今年で24歳のバリバリ社会人とでは

すごい差がある。

兄ちゃん2人が何をしてようと大して興味はない。

常にテストでも体育でも何でも出来た2人だが、

真面目に働くを選んだのは一番しっかりしてる

朔兄の方であったのは納得がいく。

それでもとびっきり可笑しな兄弟だ。

決して、しばらく帰って来て欲しくない。

「何、何ー!?

ヒヨリンの家族話?」

別にそんなに面白い話でもないよ。

「日和の兄さんは危ないよ。

あんたたちその時だけは逃げた方がいいよ。」

ナル君を哀れむように見るサユ。

「大丈夫じゃないかな?

兄ちゃんまだまだ満喫中って手紙に

書いてあった。」

透真兄ちゃんはとにかくすごい常識はずれの

イカレた人だと思う。

手紙と一緒にライオンのゴールデンボールとか

いうヤツを送られた時にはさすがにイラっとして

庭に投げつけた。

今も庭のどこかに眠っているであろう。

ライオンのゴールデンボールなんて

ものを妹に送って来る人が果たして兄と

呼んでいいものか?

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