Hurly-Burly 【完】

それでも、兄ちゃん2人は父さん以上にウザい。

「日和のことぞっこんで溺愛してるもん、

しばらくしたら戻って来るでしょ?」

父さん以上にあたしに構ったさんなのだ。

まだ、朔兄ちゃんの方がマシだ。

両方、ビジュアルは本当にいい。

母さんの美貌を受け継いだせいか、

すげーモテる。

「っていうか、日和の家族はみんな日和

に甘いと言うか日和のこと大好きだよね?」

サユはそんな家族とも仲良くしてくれる。

「ウザいんだけどね。」

出来るならば世界中のどこにでもいいから

日本には帰って来ないでもらいたい。

「ヒヨリンの家族かー!!

会ってみたいな。」

それ、きっと会ったら思わなきゃ良かったと

思うことになるに違いないよ、ナル君。

「あ、ほらもすぐだよ。」

水族館に着くとキラキラした目で

水槽にへばりついた。

「ひょえー、可愛い。」

ペンギンさんが可愛らしくお散歩してる。

よちよち歩きをしながら歩く子どもの

ペンギンまで居る。

「日和、えさあげられるみたいだよ。

聞きに行こうよ。」

サユに引っ張られながら水族館をぐるぐる

回るのはそれでそれで楽しいものだった。

お昼まではサユと2人で水族館を迷子に

なりながら歩き回った。

因みに、ペンギンにもえさをあげられた。

馨君がにっこり笑っていたから手を振った。

とにかく、広い水族館だった。

午前中の1時間では決して回りきれなかった。

11時に到着したこともあってか、

お腹も空いてきた頃に馨君から

電話が来て一旦集合が掛かった。

水族館の中にあるレストランで

お食事を取ることになった。

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