Hurly-Burly 【完】
友達同士は感覚が似る的なことをよく言うが、
サユの価値観はあたしの価値観ってぐらい似てた。
「そろそろだよ。」
サユに引っ張られながらイルカショーの
やるところまで行った。
その途中、トイレに行きたくなったが
サユにストップが通じるわけもなく
引きずられながら我慢した。
あれだけ食べたり飲んだりすれば、
当然トイレに行きたくなるわけで、
膀胱の破裂の危機だった。
イルカショーの場所に付けば、
みんな揃っていて場所取りを
しているというダイナマイト
ユウヤと金髪ライオン慶詩が
居なかったぐらいだ。
トイレに行きたくてしょうがなかった。
多少、あたしの気持ちを理解して欲しい。
親友に熱い視線を送るも全然気づかない。
ずっと手を掴まれたままでこっそり抜け出す
ことすら出来ない。
やっとの思いで離してくれた時は席に
ついてイルカショーが始まった時だった。
可愛いイルカさんをチラチラ見ながら、
耐えに耐え抜いたがこれ以上は失禁の
恐れがあるためサユに耳打ちでこっそり
トイレと言って席を立った。
折角の可愛いイルカさんたちの演技を
見逃すと言うのも惜しいものだと思いながら、
トイレに行くとさすがショーの時間と言う
せいかかなり空いてた。
だから、ぱっぱとトイレを済ました。
あまり道には迷わない主義だけど、
来た時はとにかく必死だったから
トイレにはスムーズに来れたのに
どこに行けば良いのか分からず、
ウロウロした。
受付に行って聞きにいこうかと
思いながらもそんなことしてたら
終っちゃいそうだよと思った。