Hurly-Burly 【完】
サユの涙は女優並みだってダディ言ってた。
「馬鹿馬鹿っー、大丈夫なわけあるかっ!!」
サユにこってり絞られた。
その内、もう一度チャイムがなって金髪
のオールバッグのお兄さんが面倒臭そうに
出ると思いきや、またドタバタと音がして、
「ひーちゃん!!」
あんたら、カップルはどこまで似てんだ!!
「馬鹿野郎っ!!俺に何も言わずにっ。」
マコ君、あんた保護者だよ。
サユと揃ってあたしの保護者だよ。
「マコ君、サユ、あたしを殺す気デスカ!?」
2人のハグは死ぬほどの締め付け力を放った。
「ひーちゃん、サユから昨日連絡あって
すぐにサユの家に行ったんだ。
相手はどんなヤツだった?
ひーちゃんを傷つけやがって・・許さん。」
ちゃぶ台持ってこようか?
「あ?お前、どっかで見たことあると
思ったら・・・」
マコ君を見て慶詩が指でさす。
「海龍の横山じゃねぇーか。」
何だ、それ?
サユと2人で意味不明な顔をする。
「あ?って、おう!!
お前らがサユの言ってたひーちゃんに
付きまとうストーカーちっくな不良かよ。」
えっええええええー!!
マコ君、その言葉づかいどうしちゃった?
「ま、マコ君。」
「ストーカーちっくとは言ってないわよ。」
あたしとサユの冷たい瞳がマコ君に直撃する。
「俺は許さんぞ。
ひーちゃんに付きまとうなよ。
お前らにはやらんからな。」
確実に親父みたいなこと言い出したよね?
サユ、この人彼氏でいいの?
「サユリちゃんの彼氏?」
馨君がニコニコ笑ってる。
何か、怖いぞ。