Hurly-Burly 【完】
手を握れば友達になれるって小学生の頃は
よく信じてた。
「あたしが守るしっ!!」
守られるのはやっぱり性に合わない。
女の子女の子じゃなくて悪いね。
「おめーね、普通そこは可愛く頷くとか
するとこじゃねぇーの。」
伊織君、言ったじゃん。
「普通の女子の行動が理解出来ません。
残念だったな、あたしは普通女子ではない。」
あははっ、可愛い女子になれって?
そんなの無理に決まってるでしょう!!
「可愛さの欠片ゼロだな。
やっぱ、お前女じゃねぇーだろ?
タマついてんじゃねぇーの?」
ついてねぇっつうの!!
しかも、しつこい。
「投げ飛ばしちゃおうか?」
全く、超失礼。
あたしに大してあんまりじゃないの!!
「怪力女っ!!」
「困ったちゃんズめ!!」
不良君と関わってるだけであたしの
人生ひっくり返ったんだよっ。
奇跡ってあるんだね。
母さん、あたし母さんのような
ビックリボディにはまだほど遠い
ですが、母さん以上に度胸のある
女に日々近づいていってる模様です。
今度、あったら母さん。
話を聞いてくれるだろうか?
きっと笑って話も聞けなくなっちゃうような。
そんな話を持っていくね。
大和さんは心配しちゃいそうだから
言わないでおきます。
父ちゃんや兄ちゃんたちにも内緒ね?
あの人たち煩いから。
母さんとあたしだけの秘密。