Hurly-Burly 【完】
スキンケア
男子高校生ってもっと熱いもんだと思ってた
あたしはドラマの見過ぎだろうか?
「ひぃぃっー、愛ちゃん!!」
ゲーム『リアルに恋して』でよっちゃん
100回めのフラれよう。
男じゃねぇーな、おいっ。
「ヒヨリン、乙女心って何だ?」
不良メンバーズ、一回小学生からやり直して来い。
イケメン多い癖にどうしてそういうのが分からんのだ。
「レディーを思いやること三か条講座。
ちゃんと、メモるのよっ。
これさえ、押さえればグッと男度上がるに
違いないはずよだって・・。」
男子校が多かったらしい。
女子とのふれあいはなかったようだ。
可哀想過ぎる。
思春期の男の子だというのに。
リアルな恋が出来ないなんて・・・
何故、あたしが本屋に『モテる男の仕草』
を買いに行かされなきゃならんのだ。
「ねぇ、ねぇ、こんなの読むよりあそこに
いいお手本居るじゃないよ。」
ケータイで甘いこと囁くあのフェロモン魔導師。
女の子と喋るの好きね。
「伊織君はもう神の領域っす。」
ああ、そうだな。
あんだけ、手馴れりゃ神様だな。
「ひーちゃんはドキッと来る仕草ないの?」
女の子って暇じゃないのよ。
「ドキって来る仕草?」
それはお化け屋敷に入ったらドキドキしまくり
じゃないかしら?
「一応、女子の端くれだし」
それ、余計なことだハゲっ!!
「うーん、さーちゃんはネクタイ絞めてる
ところにキュンって来るって言ってた。」
早速、メモる不良メンバーズ。
まぁ、サユ美人だからな。
憧れ半端ないほどのな。
昨日だって、上級生に呼び出し食らってた。