Hurly-Burly 【完】
少しは女の子らしい服着ないと大和さん
に怒られてしまいそうだ。
そういえば、佐藤君の試合は明日だっけ?
この前ので、試合に誘われてたことすっかり
忘れてたけど今日の放課後もう一度言われたんだ。
「日和ちゃん?」
いっけない。
もうこんな時間なのね?
大変、明日はお菓子作りに励む予定が・・
「チーズ買にいかなきゃっ・・・」
鞄を引っ掴み思い立ったらすぐ行動の
あたしは慌てた。
「特売日なのよっ!!
生クリームもお得なのだよ。
あら、ジョセフィーヌのおやつも
お安いのねっ、丸つけ忘れたっ!!」
チラシをガン見しながらペンを取った。
それじゃ、片手を上げるあたしに
唖然と立ち尽くすみんな。
「ちょっと、待ってぃ!!」
今日の送り人はユウヤらしい。
慌ててあたしを追いかけてきた。
その帰り道は急ぎたくてユウヤを
荷台に乗せてかっ飛ばした。
いつもの電柱のところにまで
来るのにそんなに時間が掛からなかった。
「ヒヨリン、足異常でしょ・・・」
送った意味あるのかとか言い出す
ユウヤに手を振って別れた。
すぐさま、スーパーはなまるに
向かった。
もうスピードで自転車をかっ飛ばし
戦場に参戦した。
ばっちり主婦に揉みくちゃにされたけど、
いつもと同様で勝ってきた。
その帰り道、明香里ちゃんに会った。
あの日以来、面と向かって話すのは
初めてで一瞬戸惑ったけどにっこり笑った。
「委員長、あたし・・その話を聞いて
もらってもいいですか?」
明香里ちゃんは大人しいイメージが
あったが、実はクルミちゃん以上の
暴走列車だった。