Hurly-Burly 【完】
自転車を押しながら明香里ちゃんと話した。
最近は病院に通っていると聞かされた。
話には聞いていたけど本人から聞くのは
初めてだったから頷いた。
最初は中学の時の友達に誘われて一回。
あれが3回めだったみたいだ。
あたしは薬というのをあまりよく分からなかった。
村田ティーチャーもそんなに詳しく教えて
くれたわけじゃないけど、煙草以上に依存性
が強く恐ろしいものだと聞かされた。
あれから、毎日病院に通ってるらしい。
「あのね、立花さんのお陰なんだよっ。
あたし、ああいうふうに言われたの初めて。
あんまり高校で友達も出来なくて、
少しだけ辛くてっ・・・あのね。
良かったらでいいの。
こんなあたしだからっ、無理にとは言わない。
立花さん、いや・・日和ちゃん。
ううん、日和様と言うべきかも。
友達になってくれないかな?」
ビックリ棚から牡丹餅。
「いや、クラスメイトだからね。」
友達っていうのはいつからなるべき
もんだろうか?
「日和ちゃん、冷たい。」
うん、雨降って来たね。
「風邪引いちゃうからもう帰るね。
明香里ちゃんも気を付けて!
じゃあ!」
多分、明香里ちゃんって気付いてないだけだ。
みんな明香里ちゃんと仲良くなりたいはずだよ。
現にクルミちゃんは話したがってた。
「あのさ、もっと自分からそういうこと
言っていけばいいんじゃない?」
まぁ、あたしは言わないだろうけど。
「日和ちゃん!!」
頑張りなよ。
折角、学校続けられるんだからそっから
先は自分で何とかしていってほしいもんだね。