Hurly-Burly 【完】
そこまで、面倒見れないよ。
まぁ、暇出来たら気にかけてあげよう。
「じゃあね。」
あたしは最近それどころじゃないし、
来週は待ちに待った大和さん帰国に
胸躍るぐらいハッピーなのだよ。
さて、物思いにやりますか。
結局、その日はお菓子本を広げて
徹夜で熱心に作ってた。
ジョセフィーヌも徹夜に付き合ってくれた。
チーズケーキもいいけど、クッキーとか
ならあたしでも食べれそうだ。
大和さんは何でも喜んで食べてくれそうだな。
久しぶりに会うのだよね。
卒業式には来れなくてプレゼントを貰ったっけ?
あの時はすごくびっくりサプライズだったな。
それにしたって、大和さんは紳士だ。
何でもかんでもやることが大人すぎて
あたしのためを思ってくれることばかりだ。
あたしは母さんの娘ってだけなのに、
いつも悪い気がしてしょうがない。
父さんや母さんじゃないし、
兄ちゃんでもない。
血は繋がってないのに本当に
兄ちゃんのような人だ。
兄ちゃん以上に優しいかもしれない。
そういえば、大和さんは兄弟とか
居るんだっけ?
何か、馨君みたいに謎めいた人なんだよね。
馨君もミステリアスちっくでよく掴めない
人だしな。
紳士なところも似てるし、そっか。
馨君がいいと思うのは大和さんに雰囲気が
似てるからなのか?
見た目は全然違うけど、オーラみたいなのが
似てるからなのかもしれないぞ。
大和さん、やつれてなきゃいいけど。
母さん、いつも破天荒だし。
そんな母さんについてけるのは大和さん
みたいなおおらかな人じゃないと無理だろうな。