Hurly-Burly 【完】
この前と変わらず、向かいのソファーには
ちぃー君と馨君と京様が座っていた。
右のソファーに伊織君がケータイで
何やら会話していて手を振られた。
慶詩とユウヤは雑誌をお互いに付きあわせて
何か喧嘩みたいだった。
「おそよう!」
相変わらず、イケメン度半端ないですな。
休みの日にまで会っちゃうとはビックリだ。
「ヒヨリン、聞いていいっ!!」
ナル君はあたしの肩をガシっと掴み、
その麗しいぐらい可愛いお顔を真剣
な表情に変えた。
「ん?何、あたしのスキンケアについて?
1週間に一回はパックするとこのお肌の
持ちようでっせ。」
まぁ、みんなには必要ないだろうけどね。
けっ、何だそのシラけようは!!
「それとも、甘いもの食べたくなった?
あっ、こっちには持ってきてなかったね。
食べるかね?あたし、無心になるとどうも
作りすぎちゃうらしくて・・・」
ナル君が可愛い顔をキリッとさせる。
ちょっと、ドキッとしまったその顔に
ナル君を見つめる。
「それ、佐藤のために作ったの?」
ナル君、その顔はどうしちゃったんですかい?
誰かに苛められた?
な、何てヤツだ!!
この天使に何をした。
あたしが許さん!!
「ナル君、どうしたの?
何か、嫌なことでもあった?
誰かに苛められたならあたしが
返り討ちにっ・・・」
ナル君・・・・
「佐藤のこと好きになっちゃ駄目っ。」
そのハグといい、何で君はそう可愛い
ことが出来るのか。
あたしは見習うべきだろうか?