Hurly-Burly 【完】

ユウヤ君の絶妙なタイミングに感謝して

ここは逃げるを選択する。

ポケ○ンもビックリの逃げ足の速さに

見事ビックリでも何でもしてろ。

「何、逃げようとしてるのかな?

仕事放棄するなんてらしくないじゃないの。」

あんたオカマかと言いたくなる口調。

そして、爽やかな笑みの裏に隠された

暗黒の微笑みが微かに見える。

あれは悪魔が乗り移ったに違いない。

グレチャー相沢恐るべし!!

「ひゃっ」

首根っこを捕まれたあたしは身動き

出来ずに彼を見つめる。

いや、睨み殺そうと眼力に力を込める。

「見逃していただけないでしょうか?」

こうなったらひたすら猫被る。

優等生演じきって見せる。

「ポーカーフェイスに磨きが掛かっちゃって、

随分と見ない内にまた綺麗になったね。」

死ねばいい。

血反吐吐いて毒殺されればいい。

「冗談がお上手で。」

そして、冷めた目つきで笑う。

黒髪が風で揺れる。

「お前ら、さっさと行けよ。

ここから大人のトーク繰り広げる

んだから邪魔。」

そして、最低さはあの悪魔ばりだ。

「いいえ、あなたが邪魔です。

仕事をして下さい。

あなたが仕事をしないせいで

あたしの仕事が増えるんです。

さっさと仕事に行ってください。」

昨日の準備だってこの第二号の悪魔

によるものだった。

悪魔2号が急な用事とか言って、

女の子を誘惑しに行くとかであたし

たちに散々仕事を残して行ったのだ。

最低と言わなければ胸糞悪くて吐き気

さえするものだ。
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