Hurly-Burly 【完】
恥ずかしくてしょうがないほどだよ。
それでも、自慢されるたび嬉しかった。
「でしょうね。日和様のことなら何でも
知ってますからね。」
大和さんには何でもかんでもお見通しらしい。
参ったさんだよ。
あたし、分かりやすいかな?
「大和さんって口が上手いって言われない?」
ひっくるめられてしまう気がする。
「どうでしょうね?
でも、日和様のことは本当に何でも知ってます。
貴女が9歳の頃からですけどね。」
そんな時からだっけ?
もう6年も前のことか。
そん時から兄ちゃんも居なくて、
母さんもたびたび海外行っちゃうからって
大和さんがよくお家に来て遊んでくれたんだ。
「話は進んでるの?」
あの日の誓いをあたしは胸に。
「ええ、未依様は反対しております。
朝陽様にはまだお話しておりません。
ですが、先方の方には日和様のことを
知ってもらってますから。」
自分の意志でよく考えたことだから、
「そう。」
揺るぎ無い意思は変えることはない。
「来年の春にはお会い出来るかと。
その前にも催しモノにはそろそろ
出て頂かないといけないですが、
その時は誰よりも貴女を支えて見せましょう。」
心強い味方が居るからあたしは立ってられる。
「お願いね、大和さんが頼りだから。
父さんにはギリギリになるまで黙ってて。
もちろん、兄ちゃんたちにも内緒よ。
母さんには頷かせるから、きっとよ。」
「それで貴女がいいというなら。」
大和さんにだけだから、あたしの弱味
握られてる人。
あ、みんなも居るか。