Hurly-Burly 【完】

今は、頭皮に悩んでるお父さんたちが多いもの。

きっと、何とかなるわ!!

「いや、察してやれよ。

アイツ、健気じゃねぇーの。

無邪気に笑って心配させまいって・・・」

伊織君、そこまでよっちゃんを!!

「あたし、元気づけるよ!!

禿てもよっちゃんはよっちゃんだもの。

一緒にいいヅラ探ししてくるよ。

アフロは不自然だよって言ってあげな

くちゃだよね!!」

多分、あれが原因で彼女作れないんだよ。

この前、どうして彼女作れないんだろうって

言ってたもの。

口に出していいものか分からなかったけど・・

「アフロはカモフラージュだ。

わざと不自然にしてんだ。

いいか、美男のハゲを見たら

こっそり神隠しにされるんだ。」

ひぃぃっー!!

それ本当なの?

慶詩、何でそんなの知ってるの?

「昔、アイツの光る頭を見たダチがなっ・・」

こ、怖っ。

よっちゃんの頭皮事情触れちゃアカンやないか!!

っていうか、10円ハゲじゃないの?

ツルピカだったの!?

衝撃に衝撃なこと聞いちゃったよ!!

「日和ちゃん、こっち向いて。」

馨君がタオルで制服に着いた

シミを落とそうとしてくれる。

ブレザー着てなくて、ワイシャツだけ

だったから丁度白いところにくっきり

残る零した痕。

「残っちゃいそうだね。」

馨君、やっぱり神だ!!

「へーきだよっ。」

ワイシャツの代えはまだいくらでもあるし、

制服のスカートに零さなくて良かった。

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