Hurly-Burly 【完】
金髪ライオン恐るべし!!
「いや、それが・・・冷酷美少年が脅すんだよ。」
修平君、お前は冷酷美少年と命名しよう。
「あ?」
きぃぃぃっー!!
「さーちゃんが暴れる前に帰らねば、
お家が半壊しちゃうかもしれないでしょ★」
やり兼ねないんだからな!!
あの子、自分の破壊力分かってないのよ。
「冷酷美少年ってのは?」
ナル君、そこツッコむ?
「さーちゃんそっくりの弟くんでっせ。
ダディに似てなくて超イケメンなの!!
いや、ダディはある意味イケメンよ。
心はハンサムだもの。
けど、最近常日ごろに冷たいお年頃。
ってことで、雷どころじゃない!
サユの雷が落ちる前に帰らねば、
それこそ雷より怖いもの。」
雷も怖いけど、サユに滝から突き落とされる
日が近い気がしてそっちの方が恐ろしい。
「どんだけ、破壊力あんだよっ」
そりゃ、あの子の暴走はね。
「みんなサユの本当の恐ろしさを
知らないからそんなこと言えるのだよっ!!」
昔からとことん家の家族も変わってるけど、
それ同様にあそこの家も変わってる。
「とっとと帰らないと。
機嫌直して貰わないとあたしの命に関わる
大問題を起こしかねないぞ!!」
あたしが命に関わるような惨事に
どれだけ直面したと思ってるんだ。
「サユリちゃんって・・・」
馨君、サユの本来を知る時がきっと
来るかもしれない。
「とにかく、今日は何だか申し訳ない。
しかし、即刻帰らせてもらう。
ナル君、服はクリーニングレベルの
美しさで返すからねっ!」
とにかく、走って帰らねば!!
その後、ドタバタ走ってる内に
停電が解除されてやっちゃんさんに
車で送られた。
最初は断ってたけど、一分一秒の差で
サユの怒りのバロメーターが変わると
思い、頭を下げて乗せてもらった。
結局、あたしが怖いものランキング
1位は雷よりもサユなのかもしれないと・・・