Hurly-Burly 【完】

それにしても、見惚れるほどの美人さんだな。

こんなところでこれほどの美人に出会えるとは

思っても見なかったわ。

サユはお姉さん系だとして、この子はやっぱり

清楚系ってイメージが強い。

「美味しい」

か、可愛く笑えるではありませんか!!

それ、それっ!!

勿体ないよ。

いつも、そうやって笑って・・・あたしにも

言えることよね。

あたしは別に可愛くはないがな。

「な、名前を聞いてもよろしいかしら?」

他人のことにはあまり興味なかったけど、

その制服で悩みがあるというのに引かかった。

「・・・藍」

ボソッと呟くその子はやっぱり何かに

悩んでるといった感じなのだろうか?

「生きるって素晴らしいよ!!

藍ちゃん、世の中良いことも転がって

来るさ、悪いことの次ぐらいにね。」

あたしの知り合いにいいこと言う人が居ましたよ。

「・・・・・・・・・・・・」

「不幸と幸せはみんな同じぐらいらしいよ。」

神様がどこでどのタイミングで2つを

繰り出しているか決めてるだけで実際は

みんな同じぐらいなんだって言う。

だったら、不幸の次に来るものは

幸福だって信じてもいいではないか。

「貴女の考え方は面白いかもしれないわね。」

だって、そう信じてなきゃやってられない。

不幸続きでもいつか来る幸福の分頑張れる。

そういうものじゃないのかな?

「貴女の名前は?」

何だか、いい感じに!?

友達になってくれるのかな!!

この子、いい子そうだ。

「立花日和っていいます!!

ぜひとも、仲良くして頂きたいです。」

藍ちゃんの学校は気になってたからな。

もしかしたら、あたしが同じように悩んで

いたかもしれないと思うとほっとけなかった。

「・・・あの、ありがとう。」

少し照れ笑いする彼女が可愛いと思った。

< 357 / 419 >

この作品をシェア

pagetop