Hurly-Burly 【完】
2人がコンビニに入ろうとしている放課後。
学校の近くってこともあってガラの悪い
やつらも多いみたいだ。
他校からわざわざ偵察に来たりとここの
コンビニは意外と物騒だ。
駐車場で溜まってる奴は制服着てなかった。
どっかの族のヤツかそれともただの不良
ってヤツなのか見ればすぐ分かる。
危なそうなヤツは居なかった。
それでも、何かあったら大変だと
思って後ろからこっそり見守った。
「それで、サユ。
この間ね、ジョセフィーヌが・・」
彼女は全然気付いてないみたいだ。
相変わらずというかまぁそんな彼女
じゃなきゃ俺たちとは仲良く出来なかっただろう。
でも、サユリちゃんは何やら警戒
してそうだな。
あの子はしっかりしてると思ってた。
「おっ、女じゃん。
しかも女子高生と来た。
可愛いねっ、美人だね!」
集団が2人に目を付けたようだ。
サユリちゃんが足早に彼女を連れて
コンビニに入ろうとした。
「おいおい、シカトか?」
それを気に食わなかったのか男が
彼女の細い手首を掴んだ。
「マジだ、超美人なんだけど!!」
「俺、もろ糞タイプ」
「俺らと遊ぼうぜ」
男たちは好き放題言ってた。
彼女はオロオロしながら隣の
サユリちゃんを気にしてた。
「サユ、おちっ」
彼女の言葉が言い終わる前に、
サユリちゃんは拳を握った。
その手を必死に止めてる彼女が
目に映った。