Hurly-Burly 【完】

違うよ!

あたし、たい焼きでもなければクッキーでも

ケーキでもないんだってば。

「お前、何食ってんだ。」

えっええええええええ!!

そこでその発言とはお主やはり天然だ。

普通そこで何食ってるとか言わないよ!!

「えっ?」

ちぃ君がよく分かりません。

いきなり何を言い出すのさこの子。

ドキドキを返してよ。

ボスっ。

左肩に重みを感じて目を見開く。

ちぃ君を2度見する。

この子、今度はどうした?

まさか、ここで寝ちゃったら・・・

わ、笑えないっ。

あたしの左肩にちぃ君が頭を乗せる。

「ちぃー君?」

どうしよう、心臓が激しく動揺している。

「あたし一緒に居てもいいの?」

それはさ、いいってこと?

マジで分からぬ男黒宮千治。

「・・・・いい」

その気の緩みようはなんでしょうか?

まぁ、いいのか。

大した意味はないだろう。

気を緩んでくれるってことはある程度

あたしを信じてくれてる証拠なはずだ!

「疲れちゃった?」

ポケットをゴソゴソ探す。

そういえば、さっきからあたしはオレンジ

味のキャンディーを舐めてる。

「疲れた時って大抵甘いものが不足してる

らしいよ。」

ちぃ君の手の平に同じオレンジ味のキャンディー

を乗せるとちぃ君が顔をあげた。

「オレンジ好きでしょう?」

手の平に乗ったキャンディーを見つめるちぃ君。
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