Hurly-Burly 【完】
おまけ
***
Said:ユウヤ
ヒヨリンは正直者だと思う。
きっと、嘘なんて吐けない子なんだろうな。
良い子だから俺たちと関わるべきじゃないって
いうのは何度も言い聞かせてきた。
でも、ヒヨリンを知るたびそんな思いさえ忘れる
ほどに一緒に馬鹿してたいって思うようになった。
この数か月でヒヨリンの存在はデカいものと
なっている。
「つうか、あの状況で来るとかお前らKY過ぎる。」
慶詩は美男のアフロを引っ張る。
「ひぃぃっーやめて下さいよ!!
マジで勘弁してください。」
美男が慶詩から逃げようとする。
あの場面で、ちぃーが何を言うつもり
だったのか俺には興味があった。
ヒヨリンは俺たちのことをちっとも分かって
ない癖にすげー純粋で真正面からぶつかって
くるから自分が馬鹿みたいに思えてくる。
一緒に卒業しようか。
俺は学校なんてどうでも良かったのに、
ヒヨリンのせいで最近は学校来るのが楽しみ
になってる。
勉強は嫌いだけど、体育とかは好きだ。
授業中、分厚い辞書みたいな本をこっそり
見ているヒヨリンを見ると笑う。
それで、みんなから非難めいた視線を送られる。
「おじさん、カスタード下さい。
後、チーズもお願いしまーす!」
ナルと京はたい焼きをおっさんに頼んでた。
京もチーズ味が気に入ったらしい。
「さて、どう出るかな~。」
伊織は煙草を咥えると校舎の方に視線を
移した。
今は、2人で居るわけだもんな。
ちぃーとヒヨリンってすげー組み合わせ。