Hurly-Burly 【完】
伊織がたい焼きを食いながら、
「そうは言ってもアイツだってひよこ姫に
手出し出来ねぇってことなんじゃねぇ~の?」
相沢はそこらに居るようなセンコーとは
違うから仲良くやってけると思った。
「どっちかと言うと、日和ちゃんは相沢の
弱味を握ってる感じがするけどね。」
馨の観察力すげぇー!!
「・・・・それは思った。」
京もか!!
「でも、ヒヨリンは自分の言ってることが
どれだけの影響力あるか分かってないよね。」
俺もそう思うぞ、ナル。
「アイツ、何も分かってねぇからな。」
慶詩、ヒヨリンを信じよう。
「それで、どうなるかねぇ~。
ちぃーさんと意外と上手いことやってたら
どうするよ~。」
伊織、そういので賭けようとするなよ。
「でも、旅行の時千治が暴れなかったのは
日和ちゃんがどうにか止めてくれたから
だろうしね。」
馨、お前絶対に透視出来る!!
「あれは確かにちぃーが暴れないなんて
一体ヒヨリンは何をしたんだろうね?」
やっぱり気になるよな。
アイツら何気行動するの一緒だぜ?
「それに雷のあの日だって送るって
言ってたのに、結局ヒヨリン連れてきてたし、
何かヒヨリンはちぃーを頼ってたよね?」
そうなんだよな。
俺もあの時はビックリした。
いや、やっちゃんの服の裾を持って、
ちぃーを呼ぶヒヨリンに何があったんだと
聞きたかった。
「日和ちゃんは歩み寄って来てくれてたのかも
しれないと思わないか?」
馨はお茶を飲み干すと空を見上げる。
「滅多に頼んだりしないだろ?」
確かに、あの時ヒヨリンと距離がグッと縮まった
と俺は確信したぞ。