ユキノカケラ
優はそっぽを向いていた。


「あの~…優さーん…?」


私はこの空気に堪えられずに口を開いた。


「何やねん…。」


返事はしてくれたけど、顔はそのままだ。


「こっちが聞きたいわ…。」


私はボソッと呟いた。

それが聞こえたらしく、勢いよく振り向いた。


「あほか!…ビックリしたんや!……ちょっと静かに寝とき…。」


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