ユキノカケラ
「俺、さっき先輩に告白したッス!」


堺って子が言った。

優は一瞬驚いた顔をしたが、すぐに後ろを向き、


「そんじゃ、ご自由に。」


そう言って行こうとする優の服の裾を私は掴んだ。


「…堺君、私、今付き合うとかそんな心の余裕がないんよ。やけん、ごめん。」


私は目を落とした。

しかし、堺君は明るい声で、


「いいッスよ!急に言った俺も悪いし。…それじゃ、俺行きます。」


そう言って、走っていってしまった。


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