ユキノカケラ
「よ、呼んでくる!」


茜は走っていった。

私と堺君は二人きりになった。


「――やっぱり優先輩なんですね。」


俯き、堺君は静かに口を開いた。

「俺は、こんなに好きなんすよ!?やのに、優先輩なんすか?」


「――ごめん。…私は優がおらなあかんねん。」


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