『最後にあなたを好きになってよかった』


その前に話すことがあるんだ

『先生、俺の話聞いてくれる?』



『えっ、うん』



華怜が頷くと俺は話し始めた



『ある人がさ、愛する家族を失って、そして自分まで死んでしまって、でも天国で家族に出会えたんだ、彼はずーっとそこにいるつもりだったんだけど・・・・』


華怜はなんの話?って顔してる


構わず話を続ける


『でも神様の気まぐれで無理やり若い身体に生まれ変わった。でもその身体には寿命があってその時が来ると死んでしまうんだ・・・それを止めるのは、人と愛しあわなければならないんだ・・・・でも彼は初め早く死んで、天国で待つ家族に会いたかったんだ』




『梶原君・・・なんの話を・・・『いいから、もうちょっとだから聞いてて』』

華怜の言葉を俺の声で遮った



『でも彼は出会ったんだ・・・・愛する人に・・・・・・・でも彼は天国で待つ家族を選ぶんだ』







只今・・・・・3時59分・・・・・52・55秒
















『そして・・・・・その彼は・・・・・俺のことなんだよ』
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