『最後にあなたを好きになってよかった』
気づいたときには、合同慰霊祭が終わっていた。
家には、俺と数少ない遺品だけが残っていた
めぐみと俺は孤児だった。
施設に入れられ、辛い思いもしたけど、めぐみと一緒だったからあまり辛くもなかった
俺はめぐみと、将来を誓い、愛をゆっくりと育んでいた。
結婚すると同時に、この神奈川に移り住んだ。
それでもめぐみは、毎年お盆になると施設やお世話になった人たちに娘を連れて会いに行っていた。
・・・・・・・俺は、また一人になった。
それからは、何もかもが最悪だった
こうみえても、俺は、教師だ。担任もしている。
しかし、なにもかもが手に付かなかった。
学校に行っても、俺の中はからっぽだった。