偽りから本物へ
第1章 ミス・コン

「第30回桜祭ミス・コンは_______
 
 麻井比奈さん。黒木篤樹くんです。

 2人は壇へ上がって下さい。」

きゃ~!!!

やっぱ篤樹だぁ~!!

歓声が凄い中、私と黒木は壇上へ上がった。

「おめでとうございます。」

私はティアラを、黒木はトロフィーをもらった。

「一言お願いします。
 
 まずは黒木くんから。」

「どうも。」

アハハ。

こいつ、クラスでもこんな感じだけど、ここぐらいはちゃんと

してくれないかな・・・

「・・・・・ん、・・・井さん、麻井さん」

「あっ!すみません」

黒木は、こっちをチラっと見て鼻で笑ってきた。

正直言って、ムカついた。でも、私は今そんな状況じゃないの!!
< 2 / 34 >

この作品をシェア

pagetop