偽りから本物へ
第1章 ミス・コン
「第30回桜祭ミス・コンは_______
麻井比奈さん。黒木篤樹くんです。
2人は壇へ上がって下さい。」
きゃ~!!!
やっぱ篤樹だぁ~!!
歓声が凄い中、私と黒木は壇上へ上がった。
「おめでとうございます。」
私はティアラを、黒木はトロフィーをもらった。
「一言お願いします。
まずは黒木くんから。」
「どうも。」
アハハ。
こいつ、クラスでもこんな感じだけど、ここぐらいはちゃんと
してくれないかな・・・
「・・・・・ん、・・・井さん、麻井さん」
「あっ!すみません」
黒木は、こっちをチラっと見て鼻で笑ってきた。
正直言って、ムカついた。でも、私は今そんな状況じゃないの!!