初雪といっしょに見守ってる



雪乃…泣いてた。


『明日には萎んでしまうものはいらないよ…。』か。



それは…俺のこと…かな。
“突然いなくなった”ていうやつだし…。



「あ、由季。先に戻ってたんだ。」


「うん。空もおかえり。」


「ただいま。」



満足そうに笑ってる空。
なんだか、かなり嬉しそう。
美空ちゃんとの夢の中でいいことでもあったのか?



「美空が、俺を過去にできるかもって。颯哉君と仲良くなれそうだって!!」


「――……。」



空は、やっぱりすごい。
俺、雪乃に“過去にできるかも”て言われたら、泣くかもしれない。


いくら雪乃の幸せを祈っていても。



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