初雪といっしょに見守ってる



俺の為に無理ばっかする。
なんだか、申し訳なくて……。
別れた方がいいと思った。


そしたら、誰かと幸せになると、思ったから。



「ケッ、きざ。」


「空ぁぁぁぁ?!」


「由季は本当に雪乃ちゃんが好きだったんだねぇ…。」



“だった”じゃなくて“なんだ”だけどね。



「考え方はいろいろ…だね。
僕はなにがあっても離したくなかったから、遠恋になるときも、頼み込んだよ。」



苦笑する空。
そっか、空と美空ちゃんは遠恋だったのか…。



「空、どこ行ってたの?」


「福岡♪」


「ふ、福岡ぁぁぁぁ!?」



ほぼ日本の端と端じゃん!!
簡単には会えないじゃん!!



「んで、福岡から美空に会いに行ってたとき、電車が脱線。」



そうだったのか……。



< 47 / 59 >

この作品をシェア

pagetop