初雪といっしょに見守ってる



《雪乃、行っていいんだよ?…行ってほしいよ?
毎年じゃん。11日は遊びに行かない。行って?》


『でも、11日は由季ちゃんとの記念日で…!』


《でも、そんなんじゃ結婚できないよ?》


『……ゆき、のは、由季ちゃんを思ってたいの!!』



鼻声――涙声に近い声で雪乃は怒鳴るような、叫ぶような声で言った。



《でも雪乃…俺は、雪乃が幸せになるところを見たいんだ。》


『でも、でも!由季ちゃんは今幸せ?由季ちゃんが幸せじゃなかったら、雪乃は幸せになっても意味ないよ……。』



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