同級生-Memories-
その日はそのまま眠ってしまったようで、気がついたらパジャマに着替えてベッドの上だった。

自分で着替えた記憶はないから、ジュンペイさんが着替えさせてくれたのだろう。

もぞもぞと体の向きを変えると、私の横ですやすやと眠っているジュンペイさん。

外はまだ暗くて、彼が起きないように頭だけ動かして時間を確認すると、明け方4時。

泣いたまま寝てしまった割には、顔が腫れている感じもない。

そっと自分の顔を触ってみると、化粧も綺麗におとされている様子。

何から何まで彼にやってもらっているのに、気がつかなかったなんて。

小さくため息をついてから、そっと彼の寝顔に触れてみる。

…温かい…。

そのままそっと彼の体に顔を近づけると、寝がえりを打った彼が私をぎゅっと抱きしめてくれた。

「…起きたのか?」

「うん…起こしちゃった?」

そっと顔を見上げると、まだ目は閉じたままで。

寝ぼけているのかな…。

「もう少し…」

そう呟いて私を抱きしめたまま再び聞こえて来たのは、彼の気持ちよさそうな寝息で。

そんな彼のぬくもりに、私もゆっくりと目を閉じる。

不安に思うことなんて、何もない。

こうしていつも私を包みこんで、そして愛してくれているのだから。
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